配布用ゲームデータの作成
ゲームが完成したら、「配布用のゲームデータ」を作成していきます。
ゲーム名の設定
ゲームのタイトル名を設定していきましょう。
上部メニュー「ゲーム設定」から「ゲーム基本設定を開く」を実行します。
「ゲームの基本設定」画面の左上にあるゲーム名をSTEP17でゲームのタイトル名「娘の小冒険」とします。
このゲーム名はゲームを「ウィンドウモード」で実行した際にゲームのウィンドウ左上に表示されます。
ゲームデータの作成
続いて、「配布用のゲームデータ」を出力します。
上部メニュー「ファイル」から「ゲームデータの作成」を実行します。
「ゲームデータの作成」画面が開いたら、作成するゲームフォルダ名、出力フォルダ、暗号化設定を設定していきます。
「作成するゲームフォルダ名」はゲーム名と同じで良いかと思います。
バージョンアップなどが発生した場合は、バージョン番号を追加したほうが良いかもしれません。出力後にフォルダ名の変更しても問題ありません。
「出力フォルダ」は容量的に問題がなければどこでも構いません。
デスクトップにそのまま出力してもいいでしょう。
「暗号化設定」とは、ゲームで使用される画像やサウンドなどのファイルをパッケージした1つのファイルにまとめて、通常では見られなくするかどうかを設定します。
「暗号化なし」にした場合は「Editor.exe」などのウディタでの制作に必要なファイルを用意すれば、誰でも自由にゲームの内容を書き換えることが出来ます。
通常は「Dataフォルダまるごと暗号化」にするのが良いと思います。
「暗号化フォルダを限定する」は外部制作者の素材などを使用した際に、利用規約などで制限がある場合に注意しましょう。
設定ができたら、「OKボタン」を押すと、「ゲームデータの作成」が開始されます。
ファイル数やファイル容量が少ないものなら、すぐに「配布用のゲームデータ」が出力されると思います。
今回は制作に使ったフォルダ内に「配布用のゲームデータ」を出力してみました。
「ゲームデータの作成」画面で設定した作成するゲームフォルダ名で保存されています。
出力されたフォルダの中を見てみると、だいぶスッキリしています。
これがこのゲームを実行するのに必要なすべてのファイルです。
これで、「配布用のゲームデータ」の出力は完了しました。
ゲーム公開の準備
説明書の作成
「配布用のゲームデータ」が作成されましたので、今度はゲームの「説明書」を作りましょう。
「素材ゲーム配布用説明書テンプレート」を用意してありますので、内容はこちらを参考にしてみてください。
このテンプレートを元に作成した今回のゲームの「説明書」を下記にアップしてあります。
たてはさんが作られたこちらもおすすめです。
「かんたんゲームReadmeメーカー」
「説明書」は誰でも閲覧できる形式ならテンプレートのようなプレーンな「テキストファイル」でなく、「htmlファイル」、「PDF文書」、「JPEG画像」などで作成しても良いと思います。
プレーンな「テキストファイル」だとグラフィカルな要素がないので、分かりにくい部分もありますし、キャラクター紹介でイラストを入れたりなどして賑やかなものにしてもいいですね。
また、常時ネット接続な世の中ですので、ご自分のWEBサイトやブログをお持ちでしたら、そこにゲームの説明書ページを作成して、同梱するものには基本的な操作説明と、そのページのURLを記載して「詳しい内容はこちら」としてもいいかもしれません。
出来上がった「説明書」のファイルをさっそく「配布用のゲームデータ」の中に同梱しましょう。
ZIPファイルの作成
配布の形式は友人用やイベントなどでDVDやSDカードやUSBメモリに収録して配布したりすることもあるとは思いますが、今回はインターネット上での配布ということで進めていきます。
インターネット上でこういったゲームなどを配布する場合は1つのアーカイブファイル・圧縮ファイルにまとめるのが常識となっています。
「ZIPファイル」や自己展開機能(展開ソフトが不要)がある「EXEファイル」など色々な形式がありますが、今回は近年のすべてのOSでデフォルトで扱える「ZIPファイル」にしてみます。
下記のような方法で「配布用のゲームデータ」のフォルダごと「ZIPファイル」にします。
下記の記事を参考にしてみてください。
他、専用のアプリなどもあります。
こうしてできた「ZIPファイル」を今度はインターネット上にアップロードしていくわけですが、ファイル名に気をつけましょう。
ファイル名に「日本語や記号の全角文字」が入っていると、アップロード出来なかったり、ファイル名が文字化けしたりする可能性があるので、ファイル名は「半角英数文字」にするのが安全です。
これで「公開準備」は完了です。
ゲーム公開
アップロード用の「zipファイル」が完成しましたので、あとはどこかにアップロードして公開するのみです。
ご自分のホームページ・WEBサイトをお持ちでしたら、そこにアップロードしてもいいですし、ウディタの公式HPにある「WOLF RPGエディター初心者作品登録ページ」を利用してもいいでしょうし、「ふりーむ」などのゲーム投稿サイトに登録するのもいいでしょう。
他にも「アップローダ・クラウドストレージ」にアップして知り合いだけに公開することもできます。
アップロード先は色々あると思うので、自分が扱いやすい・希望に合う場所を見つけましょう。
また、ゲームの公開とともにご自分のHPやblogなどにゲームの紹介ページを作ってみましょう。
ゲームの宣伝となるようにゲーム画面のスクリーンショットを掲載したりなど、色々なやり方があると思います。
こういった部分は市販のゲームの公式サイトなどを参考にしてみましょう。
ゲーム公開後の対応
ゲームに限らずですが、こういったアプリケーションには不具合「バグ」が付きものということで、自分では発見できなかった「バグ」をゲームを遊んでくれた誰かが見つけてしまうかもしれません。
「バグ」はできるだけ減らして、修正版をアップしたいところですので、「バグ」を見つけてくれた方が報告しやすいような環境を作りましょう。
専用の掲示板を用意したり、Twitterなどを活用したり。
最近ですと、Discordなどでサポート用のサーバーを立てたりなども良いと思います。
ユーザーとコミュニケーションが取りやすい状態にしておくことで、「バグ」の報告だけでなく、ゲームの感想を寄せてくれることもあると思います。今後の制作の参考になる意見もいただけるはずですので、様々なコミュニケーションツールを活用していきましょう。
最後に -ゲームデータのダウンロード-
今回の「ステップアップ 基本システム編」にて制作したゲームのデータを下記にアップしましたので、皆様の学習にお役立てください。
ゲームのデータは暗号化されていませんので、お手元のEditor.exeとEditorGraphic.datをコピーして、ウディタを起動し内容を閲覧・編集することができ、記事内容だけでは確認できなかった部分も確認していただけます。
(ウディタの規約上Editor.exeの同梱配布は禁止されているため)
また、バグなどありましたら、「サポート」にてご報告ください。
戦闘バランスは記事中のものから幾分調整されています。
また「デバッグメニュー」は有効状態ですので、[D]キーを押すと表示できます。
それでは、皆様がウディタで素敵なゲームを制作されていくことを心から願っております!
「ステップアップ 基本システム編」を最後まで、ご閲覧ありがとうございました!
これにて『ステップアップ 基本システム編 』は終了です。
たいへんお疲れ様でした。