+5.外部コモンイベントの導入


「ウディタ公式HP コモンイベント集」などで公開されている様々な「コモンイベント」を導入することで、制作しているゲームをグレードアップさせることが出来ます。

今までの記事では簡単なコモンイベントを作ってはきましたが、自分で作るのは難しい高機能で複雑なものをどこかの誰かが作ってくれている場合があります。

ウディタでの制作に馴れてきたら、積極的に導入していきたいところです。

それでは、外部からの「コモンイベント」の導入の手順を紹介していきます。

コモンイベントのダウンロードと導入準備

今回は「ウディタ公式HP コモンイベント集」で公開されている「ゼロ☆さん→ 超初心者さん→yashiさん」と複数の方によって改造されてきた「FC版ドラクエ風『名前入力』コモン微改造版 改」を導入していきます。

旧サイトでは「ゼロ☆さん」のオリジナル版を題材にしていたのですが、基本システムの最新バージョンでは動作しなくなったため、最新バージョンで動作するようになった改造版を使用します。
このように外部で公開されている「コモンイベント」にはウディタ本体や基本システムのバージョンによってそのままでは使えないものがあるので、注意が必要です。

この「コモンイベント」は、名前などの文字入力をカーソルで文字を選ぶ方法で入力させることができる「コモンイベント」です。

ウディタでプレイヤーに文字入力をさせる場合は、「イベントコマンド 文字列操作」「キーボード入力」からキーボードを使った入力をさせることができます。

パソコン上でのゲームなので、キーボードから直接に文字入力させた方が手っ取り早いのですが、ゲームの演出的なところでの味気なさもありますので、今回の「コモンイベント」を導入してみることにしました。

さっそく「ウディタ公式HP コモンイベント集」から「FC版ドラクエ風『名前入力』コモン微改造版 改」をダウンロードしてみます。
【ファイル】にある「ファイル名」からダウンロードできます。

ZIPファイルを解凍すると、3つのファイルがありました。

まずは「read me.txt」というテキストファイルを読んでおきましょう。
「コモンイベント」の使い方や注意事項などが書かれています。
また、「利用規約」が書かれている場合もありますので、しっかり確認しましょう。

他のファイル
 「fcdqname kai.common」はウディタの「コモンイベント」をファイル出力したもの。
 「右矢印.png」はこの「コモンイベント」で使用される画像。
となっています。

テキストファイルに書かれていたこのコモンイベントの導入方法は下記のようになっています。

その一:いっしょに入っていた[FC版ドラクエ風『名前入力』コモン.common] を、コモンイベント内のあいている場所に読み込む。

そのニ:いっしょに入っていた「右矢印.png」を、「Data」内部の「SystemGraphic」に入れる。

まずは、テキストファイルの説明にあるとおり、「右矢印.png」「Dataフォルダ」内の「SystemGraphicフォルダ」にコピーします。

これで「コモンイベント」の導入準備ができました。

コモンイベントのウディタへの取込

「コモンイベントエディタ」を開きます。

空いている箇所を選び、左下の「読込ボタン」を押してファイル選択で「fcdqname kai.common」を選択するか、「fcdqname kai.common」のファイルアイコンをドラッグ&ドロップします。

選んだ箇所に「コモンイベント FC版DQ風『名前入力』コモン微改造版 改」が取り込まれました。

読み込まれたコモンイベントの最初にも使い方の説明が書かれていますので、こちらも確認しましょう。

コモンイベントの修正

こちらのコモンイベントは、残念ながらこのままでは不足している画像ファイルがあるためエラーがでてしまいます。

このように公開されているコモンイベントでは各自の環境に合わせて修正が必要だったり、また修正が前提なものもあるため、注意が必要です。ある程度慣れてくれば、修正箇所がすぐわかってきますが、最初のうちはなかなか難しいところです。

今回は代替画像に変更するだけで直りますので、そちらを修正していきます。

58,64,68行目の「ピクチャコマンド」で呼び出すウィンドウ画像を変更していきます。行数はコモンイベントエディタの右上部分で確認できます。

「ファイルの読込ボタン」を押して、「WindowBase.png」に変更します。

最後に「コモンイベントエディタ」「OKボタン」を押して、変更を保存します。

コモンイベントの使用

「コモンイベント FC版DQ風『名前入力』コモン微改造版 改」の導入が完了しましたので、イベントから呼出して使ってみましょう。
適当なイベントを選択して、試してみます。

「コモンイベント」を使うには、ステップアップの本編でも何度かやってますが「イベントコマンド コモンイベント」から「イベントの挿入」で呼出します。

「コモンイベント FC版DQ風『名前入力』コモン微改造版 改」を選択して、「入力ボタン」を押せば、完了です。

ただ、この「コモンイベント FC版DQ風『名前入力』コモン微改造版 改」を呼び出しただけでは、「名前の入力画面」を表示して入力されるだけですので、本当にキャラクターの名前が変わるようにしていきます。

テキストファイルの説明が若干違ったり足りないのですが、コモンイベントの最初にかかれている説明で、入力された文字は「文字列変数0番」に格納されます。また、「文字列変数1~4番」も一時的に使用しているようですので、「文字列変数0~4番」の使用状況を確認します。

「システムデータベース 4:文字列変数名」を開き、0番が「[サンプル]一時文字列」として使用されていますが、こちらは影響はないのでこのまま使用して問題なさそうです。

続いてイベントコマンドの入力に戻り、「主人公キャラクターの名前」「可変データベース 主人公ステータス」内に設定されていますので、「イベントコマンド DB(データベース)操作」を使って、「可変データベース 主人公ステータス」「主人公キャラクターの名前」「文字列変数 0:[サンプル]一時文字列」の文字列を代入していきます。

データベース部分の入力は「名前」をチェックすると簡単に入力できます。
設定ができたら、「入力ボタン」を押します。

作成したイベントコマンドはこちらの2行のみですが、名前入力前になにかしらメッセージを表示してもよいところですね。
どのキャラクターの名前を入力させるかでの分岐などを作っても面白いです。

それでは、テストプレイで確認してみます。

まずはメニュー画面で現在の「主人公キャラクターの名前」を確認。
「娘」となっています。

イベントを設定した井戸に話しかけると、「コモンイベント FC版DQ風『名前入力』コモン微改造版 改」が動作して、文字入力画面が表示されました。
名前を「ムスメ」と入力していきます。

名前の入力が終わり、再びメニュー画面で現在の「主人公キャラクターの名前」を確認すると、ちゃんと入力した「ムスメ」という名前に変更されています。

ただ、会話文などでの表示では主人公の名前が変わるようにしていないので、実際にゲーム内で導入していくにはまた一作業必要です。


「外部コモンイベントの導入」の一例を紹介しましたが、「コモンイベント」によって、多少導入方法が違っている場合もありますので、導入したい「外部コモンイベント」に同梱されているドキュメントやコモンイベント中の説明をしっかり読んで、正しく導入していきましょう。


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